【作家募集】和菓子・擬人化・百人展

2019/05/22 by

◆企画者からのメッセージ
「擬人化」という表現手法は、現代の日本で絵を描いているアーティストであれば、慣れ親しんだものではないかと思います。

今回、そんな「擬人化」という手法を用いた企画展「和菓子・擬人化・展」の参加アーティストを100名募集したいと思います。

擬人化の対象はタイトルの通り「和菓子」。
絵のサイズはハガキサイズで、アーティストの皆様には各々好きな和菓子を選んでいただき、それを擬人化し描いていただきます。

なぜ擬人化か?
擬人化は現代日本において、主にサブカルチャー業界を舞台に独自の発展を遂げています。2000年代以降、「アニメや漫画が好き」と公言することの社会的リスクが徐々に減ってきたことも影響してか、駅やコンビニなど不特定多数の人が利用する施設内に、擬人化コンテンツを用いたPR素材を目にする機会も増えてきました。
擬人化キャラクターのキーホルダーをカバンにつけている中高生と話しをしてみても、自身の趣味嗜好を学内ヒエラルキーで潰されることなく、のびのび楽しんでいる印象を受けます。

「擬人化」の主なアウトプット先として「平面」があり、それはもしかすると「絵画」の「平面」よりも幅広い年代や領域において鑑賞、消費されているのかもしれません。日本に暮らす人々が日常的に「鑑賞」しているものの内訳を想像するに、独断的ですが「絵画」よりも「擬人化」の「平面」の方が多いのではと感じる時もあります。

それはもしかすると、日本で生まれ育ったアーティスト、特にアニメ漫画をきっかけにアートの世界に足を踏み入れた方にも当てはまるバックグラウンドかもしれません。

日本のアーティストのアイデンティティ形成においてアニメ漫画は殆どの場合、何かしらの影響を与えているものと私は考えています。その中には「擬人化」も含まれており、ある種日本のアーティストはアニメ漫画ネイティヴであると同時に、「擬人化」のルールやコツを感覚的に掴んでいるのではないか、と推察しています。これはアメリカやドイツ、中国で生まれ育ったアーティストにはない大きな能力なのではないかと思います。

著名なシェフが絵画作品に影響を受け挑戦的なレシピを完成させるように。ジャーナリストが名曲に励まされ危険な地域で苦しむ人々の声を届け続けるように。一つの事象を別の何かに変換することで、社会に新たな解釈が誕生することは本当に素晴らしいことだと私は思います。

美術大学などで培った技術力と、日本で生まれ育ったことにより人知れず育まれた擬人化能力が合わさることで、まだ誰も見たことのない「アート」が誕生するのではないか、そう期待しています。

そして、その作品群の鑑賞を通じて国内外の人々に、日本で独自に進化した表現手法「擬人化」が、一つの魅力的な文化であり、現代の日本を生きる作家の力強さを証明する根拠になればとても嬉しく思います。

なぜ和菓子か?
現在の擬人化は特に「萌え」の要素が多く含まれると言います。

「萌え」とは
もともとマンガ・アニメ・ゲームなどの少女キャラなどに疑似的な恋愛感情を示す言葉だったが、一般化するにつれ、単に何かが好きな様子を指す言葉になった。
出典 コトバンク

「擬人化」をテーマの主軸に設定する上で、より現在性を高めた展示コンセプトにする必要があると考えました。

何かを好きになると人の味覚のうち「甘味」を感じる舌の神経が活性化する、という研究結果を昔読む機会がありました。それ以外でも、恋をしている時の心地を「甘い気持ち」と表現されていることがあります。

人は昔から、何かを好きになる気持ちと甘味の関連性に感覚的に気づいていて、科学的にもそれが証明されつつあるようです。

日本で生まれ育ったアーティストに親しみのある、また日本独自の甘物を想像した時に真っ先に思い浮かんだのが「和菓子」でした。

以上の経緯から、企画展「和菓子・擬人化・展」の開催、及び参加アーティストの募集を行うことに致しました。

日本で暮らし活動してきた、してゆくアーティストの皆様の新たな魅力を発見するような、昔から心のどこかにあったような感覚と再会するような、そんな機会になれば幸いです。そして何より、皆様がどの和菓子を選び、どのように擬人化されるのか、今から楽しみでなりません!ぜひご応募ください。

ピカレスク松岡詩美

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◆「和菓子・擬人化・百人展」開催概要

会場: 東京都渋谷区代々木4-54−7 Picaresque Gallery(ピカレスク・ギャラリー)
会期:2020年1月2日(木)~ 1月31日(金)11:00 – 18:00 ※木金土日祝日のみ開催
企画:Picaresque Gallery
担当:Picaresque 松岡

◆募集要項

・作品点数
1〜3点

・サイズ
ポストカードサイズ(100 × 148 ㎜)

・作品形態
作品の技法や素材は自由としますが、原画(ポストカードなどの印刷物でない)などの1点ものでお願いします。版画や写真の場合は、エディションをお付けください。なお、作品はコラージュや模写などを含む、第三者の著作権、肖像権を侵害しないものでお願いします。第三者の創造物を作品に使用する場合、必ず作家様ご自身で使用権などを取得した上でご出品ください。参加ご希望の方でご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

・擬人化の定義
本企画における「擬人化」は、
アンパンマンに登場する「パン」や「動物」の擬人化ではなく
宝石の国に登場する「宝石」の擬人化のように、
擬人化前の形状よりも、人体としての要素が主となるものと定義いたします。
つきましては、和菓子を擬人化する際も人体図、人物画となるようお願いいたします。

参照:擬人化いろいろ
下記リンク先に掲載されている「(1)ヒト」が、本企画における擬人化の定義です。

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=394029

・素材
ポストカードサイズの縦構図、平面作品(半立体も可)
※作品の厚さは4.5㎜まで可能です

・出品料
無料

・募集人数
100名

・募集期間
2019年5月22日- 2019年9月1日 ※募集人員に達した時点で募集終了

・価格
販売希望価格(税抜)は1,000円以上で、アーティストサイドでご設定ください。

・売上配分
60 : 40 = アーティスト : 運営
(振込手数料はアーティスト負担 ※振込先が新生銀行口座の場合、振込手数料負担は生じません)

・販売対応
売約作品は原則その場でお客様にお渡し致します。

・展示方法
作品を白縁の額に入れギャラリー内の壁に碁盤の目上に陳列します。

参考イメージ:過去にピカレスクで開催した初恋118人展の展示風景

◆応募後のスケジュール

・参加確定
2019年9月8日迄
(お申し込みいただいた順に、参加確定の是非を9月8日迄に都度お伝えいたします)

・DM宣材締め切り
2019年10月6日
DM掲載用の作品(作品現物、もしくは作品画像データ)1〜3点をお送りください。

・作品搬入
2019年12月19日〜22日の間
展示作品をPicaresqueまでご納品ください。
作品の輸送費用はアーティストサイドにてご負担頂きますようお願い致します。

〈作品搬入先〉
東京都渋谷区代々木4丁目54−7 Picaresque Gallery 松岡宛
⚠︎ 木金土日祝11:00〜18:00に到着するようご発送ください。

◆応募方法
応募はメールで受け付けさせて頂きます。
SNSのDM等ではお受け出来かねますのでご注意ください。
メールは以下のフォーマットに則り作成の上お申し込みください。

〈メールフォーマット〉
担当:Picaresque 松岡
宛先:picaresquepr*gmail.com ※*を@にお差し替えください
件名:【応募】企画展「和菓子・擬人化・百人展」出品希望

本文:
1:氏名(本名)
2: 作家名
3:連絡希望メールアドレス / 電話番号(緊急用、基本はメールでのやり取りをお願いします)
4:擬人化させたい和菓子1〜3種
5:過去参加された展示を3つご提示ください。
サイトはSNSの情報でも構いません。
-展示名
-展示情報が掲載されているサイト
⚠︎無い場合は記載不要です。
6: 補足情報
-作家ホームページ
-作家SNSアカウント
⚠︎無い場合は記載不要です。
7:添付
過去作3点の画像を添付してください。
尚、過去作品は擬人化や和菓子に関する作品以外で問題ございません。
ご応募頂いた作品画像につきましては今回の審査のみに利用し転用は致しません。

皆さまからのご応募を、心より楽しみにお待ち申し上げます!

▽参考:みなさまの作品をお入れする白額

▽白額は、木枠とガラス2枚で構成されています。

皆さまからの作品は、Picaresqueで用意した額に額装させていただきます。
額装は、厚さ約1㎜のガラス2枚で作品を挟み、
上から白枠の中にスライドさせる仕様となっております。

額の上面には作品とガラスを固定するための金具が付いており、
金具を縦にすることで固定される仕組みです。

こちらの額に入れられる作品の厚さは最大4.5㎜です。
これは、2枚のガラスで作品を挟まなかった場合に額装が可能となる作品の厚さです。

▽ガラス2枚ナシの場合:4.5mmまでの厚さの作品が額装可能
※作品が外気に触れる状態での展示となりますので、ご注意ください

▽ガラス1枚の場合:3.5mmまでの厚さの作品が額装可能

▽ガラス2枚(通常額装)の場合:2mmまでの厚さの作品が額装可能

額のみの様子はこのようになっております。

実際の展示では、ダルマピンを用いて壁掛け展示をいたします。

▽展示イメージ図