【参加アーティスト募集】SANGO / 珊瑚 / 3-5-10展
◆企画者の言葉
産後 / 珊瑚 / 3-5-10
上記3つのワードが本企画展のコンセプトすべてを体現していると言っても過言ではありません。
イギリスのコマーシャルギャラリースタッフをしていたという、ヨーロッパ人女性と話す機会があった時に聞いてみたことがあります。
「女性アーティストは、出産前と出産後で作風が大きく変わることが多いから、国際アートマーケットでの市場価格が付きにくいというのは本当ですか?」
その女性は「そうね」と答えます。
「それ以前に、美術業界にいる人々の大半が男性であることがほとんどだし、女性アーティストは出産後に作品の質が落ちると言われることもあったり、周りからのサポートを受けられず制作自体辞めてしまう人も多いと思う」
思い切って尋ねてみました。
「あなたは自分自身が出産してから、自身の仕事の質が落ちたと思いますか?」
小学校低学年の息子を持つ彼女はきっぱりとこう言います「仕事のできる時間は減ったけど、質は常に上がり続けている。上げ続けようと努力もしている。それは家族のためではなく、私個人のために、そうしている」と。
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比較的男女平等の意識が高いように感じられるヨーロッパですら、様々な事柄が決して「簡単ではない」のだと知り驚いた出来事でしたが、同時に「女性アーティストは出産後に作品の質が落ちる」と言われている事実にとても納得がいきませんでした。
実際、どれほどの人々がそう思っていたり、あるいは恐ろしいことにそれを口に出して言っているかは分かりませんが、「産後アーティスト」に起こっている状態と、アーティスト自身の作家性には本来何も関係が無いはずです。
同時に、確かに結婚、出産を経て、周囲の環境の変化などの事由によりアーティスト活動を諦めてしまった知人が私個人の周りに全くいないわけではありません。
ですが、彼女が「辞めたくて辞めた」わけではないという事実も知っているがゆえに、それをそのまま見過ごすこともできません。
「産後アーティスト」という特別な存在をしっかりと認識し、正当な評価をすること。
これは、美術業界全体がというよりも、一人一人の鑑賞者の意識の問題なのかもとも思います。
私は、鑑賞者・ギャラリーのお客様とアーティストが美術業界で最も強い存在でいてほしいと願うからこそ、そういった考えになるのかもしれません。
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女性アーティストの「国際アートマーケットでの市場価格が付きにくい」ことについて、投資目的の顧客からすると確かにリスクが大きいのだと思います。
投資目的の顧客の望みをかなえられる美術品が制作され続けていること自体は、決して問題ではないと私は認識しています。
ただ「美術の選択肢」がそこだけになってしまうことは、とても退屈でもったいないと感じざるえません。
通帳のゼロの数を増やすことに人生の喜びを見出す人々へは、その人々に適したアートがあるように。
美味しいお豆腐を食べて「おっ」と思わず顔がほころんだり、ちょっとした贈り物のハンドクリームがすごく手によく馴染んで驚いたり。
そんな日々の小さなことから一喜一喜を積み重ねて生きている人たち、その人生にしっくりと馴染む作品も、とても大切なアートだと私は思うのです。
そして「産後アーティスト」は、投資のためアートが必要な方、日々の暮らを営む力の源を探している方、
それぞれが必要としているアートを生み出すことができる、類まれ無い存在だと私は考えています。
一個人として生きていた世界。
自ら別の命を生み出し現在進行形で育み続けている世界。
その二つの世界を知る「産後アーティスト」は、海の底の景観を彩る存在としてだけでなく、宝石としても私たちの目を楽しませてくれる二面性を持つ「珊瑚」のような存在だと感じました。
本展では、「産後」という要素を、アーティストの価値を下げるものと捉えるのではなく、「珊瑚」のようにそれを身に着ける者の彩りをより深く、輝きを一層強くするものとして捉え、鬼に金棒ならぬ「アーティストに珊瑚」という気持ちで、産後アーティスト様10名に、3点~5点の作品をご出展いただく企画展「SANGO / 珊瑚 / 3-5-10展」を、珊瑚の誕生石が3月であることにちなみ、3月16日-3月28日に開催することにいたしました。
また、展示作品の中に1点、産前 / 妊娠前に各アーティスト様がご制作された作品も織り交ぜご出展いただきます。
作品を同時に展示することで、産前から産後にかけ作品の魅力がより一層深まってゆく様子、同時に変わらない本質的な作家性を明示する取り組みになれば幸いです。
本企画展は、アートファンの皆様にお楽しみいただくだけでなく、今まさに出産を控えている女性アーティストや、初めての子育てに悩んでいるお母様方のお心に寄り添えるような、新しい世界と関わる上でのヒントを見つけるきっかけに繋がるような展示会にもしたいと思っております。
ぜひご参加いただけますと幸甚です。
どうぞよろしくお願いいたします。
ピカレスクギャラリー松岡詩美
▷企画者・ピカレスクオーナー松岡詩美ついて知りたい方はこちら
▷ピカレスクの雰囲気を知りたい方はこちら:Facebook / Twitter / Instagram
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◆「SANGO / 珊瑚 / 3-5-10展」開催概要
会場: Picaresque Gallery(〒151-0053 東京都渋谷区代々木4-54-7)
店頭会期:2021年3月16日(火)~ 3月28日(日)
オンライン会期:2021年3月16日(火)11:00~ 3月28日(日)24:00 ※購入申し込み受付期間
企画:Picaresque Gallery
※本展はオンライン&店頭にて開催いたします※
社会情勢によっては、オンラインのみの開催となりますこと、予めご了承ください
オンライン開催の場合、出展作品一覧ページを作成の上、お客様へは通販のご案内をいたします。
店頭開催時の会場は、東京都渋谷区代々木4-54-7のPicaresque Gallery内です。▷アクセス方法
◆募集要項
・作品点数
3〜5点
・作品形態
-原画
作品の技法や素材は自由としますが、原画(ポストカードなどの印刷物でない)などの1点ものでお願いします。版画や写真の場合は、エディションをお付けください。
-サイズ
作品の最大サイズは「サムホールサイズ」でお願いします。
これは、ピカレスクが「アート作品を買ったことが無い人」や「ギャラリーに行ったことがない人」がファーストコレクションと出会えるアートギャラリーでありたいという想いから、お願いさせていただいております。玄関やリビングに置けるかな?と日常的な感覚で想像していただけるような作品のサイズとして設定させていただきました。
-著作権と許諾申請
作品はコラージュや模写などを含む、第三者の著作権、肖像権を侵害しないものでお願いします。第三者の創造物を作品に使用する場合、必ず作家様ご自身で使用権などを取得した上でご出品ください。
-素材
「人体に悪影響を与える」「短期間での著しい劣化が想定できる」「法律上 使用が禁止、あるいは規制されている」以外の素材を自由にご選択ください。
・出品料
無料
・募集人数
10名
・募集期間
2020年11月1日- 2020年12月31日 ※定員に達した時点で募集終了
・価格
作品価格(税抜)は10,000円以上で、アーティストサイドでご設定ください。
・売上配分
60 : 40 = アーティスト : 運営
(振込手数料はアーティスト負担 ※振込先が新生銀行口座の場合、振込手数料負担は生じません)
・販売対応
売約作品は会期終了後にお客様へ郵送いたします。
◆応募後のスケジュール
・参加確定
2021年12月31日迄
(お申し込みいただいた順に、参加確定の是非を12月31日迄に都度お伝えいたします)
・HP掲載用素材締め切り
2021年3月1日
展示会の作品一覧ページ掲載用の、出展作品全点の画像を、ご参加確定後に共有される指定キャプション情報と合わせお送りください。
作品画像は、下記参考ページの様式での掲載予定です
ボーイズラブライブ展 https://picaresquejpn.com/boyslove-live-ten-2020-all-works/
フキダシ展 https://picaresquejpn.com/fukidashi-online-ten-2020-all-works/
※全作品のBGM付き音声ナシの紹介動画も撮影予定です。 参考▷https://youtu.be/iSoCZzeBK2I
・作品搬入
2021年3月1日(月)〜5日(金)の間
展示作品をPicaresqueまで郵送にてご搬入ください。
直接搬入は受け付けておりませんので、ご注意ください。
作品の輸送費用はアーティストサイドにてご負担頂きますようお願い致します。
時間指定の必要はございません。
〈作品発送先〉
東京都渋谷区代々木4丁目54−7 Picaresque Gallery 宛
◆応募方法
応募はメールで受け付けさせて頂きます。
メールは以下のフォーマットに則り作成の上お申し込みください。
1週間以内を目途にお返事させていただきます。
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〈メールフォーマット〉
宛先:picaresquepr*gmail.com ※*を@にお差し替えください
件名:【応募】企画展「SANGO / 珊瑚 / 3-5-10展」出品希望
本文:
1:氏名(本名)
2:作家名(読み)
3:連絡希望メールアドレス / 電話番号(緊急用、基本はメールでのやり取りをお願いします)
4:過去参加、開催された展示を3つご提示ください(無い場合は記載不要)
-展示名
-展示情報が掲載されているサイト(SNS上の情報でも構いません)
5: 補足情報(無い場合は記載不要)
-作家ホームページ
-作家SNSアカウント
6:添付
過去作3点の画像を添付してください。
尚、過去作品本展テーマと関係ない作品でも問題ございません。
ご応募頂いた作品画像につきましては、今回の応募確認にのみ利用し転用は致しません。
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皆さまからのご応募を、心より楽しみにお待ち申し上げます!