marieエッセイ「絵が出来上がるまで」
私はふだん、アクリル絵の具を使って板に絵を描きます。
板のよさは、板のベースの色に絵の具をのせることで、全体的にシックなトーンになること。それにより、板のかすかな模様をより味わい深く感じることができます。
今回のエッセイでは、私が板にどのように絵を描いているかをご紹介したいと思います。
最初は、下絵を板にトレーシングします。
ちなみに、私は現在2020年11月に開催予定の新作100点展に向けた作品制作を行なっており、出品予定の作品点数が100点と沢山です。そのため、今は前もって構図を考えるというよりも、描きながら完成形のイメージを掴んでゆく方法で制作を進めています。
下絵ができたら色付けしていきます。
色味はその時の感覚で決めます。
一番始めに塗るのは、最も神経を使う人物や動物の顔から。
完成に近づいてきたら、最後の仕上げに模様を描いて出来上がりです。
絵にもよりますが、模様は私の絵にとってかかせません。
途中段階の絵も載せたかったのですが、うっかり写真を撮り忘れてしまいました。
制作途中の写真は今度の制作で撮影して、どこかのエッセイで改めてご紹介したいと思います。
2020年11月の展示に向けた、記念すべき1枚目が完成。
舞台はチェコにあるチェスキークルムロフという小さな街。
オレンジ色の屋根、石畳の道、高台にそびえたつ古城。中世の街並みが残されている絵本の世界のような美しい街です。
主人公は双子の女の子。
手を取り合って、どこか遠くを見つめています。
残りの99枚もどんな仕上がりになるのか、私自身も想像できずにいます。
これから今回のように完成作品も一緒に紹介していきますので、是非ご覧いただければ嬉しいです。